本書は、従来あまり深く論及されてこなかった現代日本語の外来語造語成分、そして漢語接辞や和製外来語について、対照比較分析や実態調査を通して、意味用法と語構成の側面から、造語の諸問題を論じたものである。本書の特徴として、まず、対照比較の対象多様化(日本語内の外来語と漢語、また日本語と中国語)が挙げられるが、これを通して、日本語における造語の本質や特徴をより広く客観的に論述している。なお、本書では、意味や構文、さらには認知言語学的な面からの語の派生システムの面での比較に研究の手法を広げており、従来の研究を大きく超えている。日本語における造語の研究、そして中国語との対照研究などにも意義ある見解を提示している。
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本書旨在探討以往在日語構詞分析當中較少被論及的,日語外來語拘束形式的「造語成分」,以及漢語詞綴詞素與和製外來語的構詞等相關問題。透過對照、比較、分析,以及實際語言調查的研究方法,從語意用法與構詞兩個層面加以分析論述。本書的特點,其一是所對照比較之研究對象的多元化(包括日語本身的外來語及漢語,以及日語與中文),藉此客觀廣泛地探討日語構詞之本質及特徵;其次,本書除了從語意及句法的角度,更以認知語言學的研究手法,對日語詞綴詞素其衍生結構層面上的種種問題,提出深富意義的學術見解。本書在日語構詞研究以及與中文對比研究等領域上,開拓出嶄新的研究視野。
作者簡介:
林 慧君 (リン フェイジュン)
〈略歴〉台湾台北生まれ。日本九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在、台湾大学文学院日本語文学系副教授。
〈主な論文〉「外来語の複合語における略語の語構成」(『語文研究』第97号 2004年)、「外来語成分の造語をめぐって」(『筑紫語学論叢Ⅱ-日本語史と方言-』 風間書房 2006年)、「欧米語借用に見られる翻訳混種語の形成-その語構成的な特徴を中心に-」(『台大日本語文研究』第14期 2007年)など。
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〈簡歷〉出生於臺灣臺北,日本九州大學大學院文學研究科博士課程學分修畢,文學博士。現任臺灣大學日本語文學系副教授。
〈主要論文〉「外来語の複合語における略語の語構成」(『語文研究』第97号 2004年)、「外来語成分の造語をめぐって」(『筑紫語学論叢Ⅱ-日本語史と方言-』 風間書房 2006年)、「欧米語借用に見られる翻訳混種語の形成-その語構成的な特徴を中心に-」(『台大日本語文研究』第14期 2007年)等。