子供のときの私にとっておもちゃ箱は、夢と欲情に溢れたものでした。そこには何でも放り込んであるわけですが、ひとつひとつが生きていて不思議な空間を創っていた。この『美のおもちゃ箱』はまさしく我々が美に近づき、美と触れ合い、美とつき合うために必要な一番基本的なところへ、もう一度連れ帰ってくれるのです。