美は人を沈黙させる」というが、福井氏の青を主調とした静謐で内省的なたたずまいをみせるタブローに触れるたときの感想がそうだ。ここには、宇宙の循環、生命の神秘、人生の哀歌、そして彼岸の祈りまで、永遠の形而上学のすべてが凝縮してこめられている。(栞「北の極」より) 土岐さんの詩的感動の集大成でもある本書が、さらに多くの方々に親しむ契機となることを祈ってやまない。