朝井まかて/著
献木十万本、勤労奉仕のべ十一万人、完成は──百五十年後。
いざ造らん、永遠につづく森を──
明治天皇崩御直後、東京から巻き起こった神宮造営の巨大なうねり。
日本人は何を思い、かくも壮大な事業に挑んだのか?
直木賞作家が、明治神宮創建に迫る書下ろし入魂作!
「ただ、かくなる上は、己が為すべきことを全うするだけです」
明治四十五年七月、天皇重体の情報を掴んだ東都タイムスの瀬尾亮一は、宮中の大事
が初めて庶民の耳目に晒される状況に記者魂を揺さぶられる。快復を願う万余の人々が
宮城前に額ずく中、天皇は崩御。直後、渋沢栄一ら東京の政財界人が「御霊を祀る神宮
を帝都に創建すべし」と動き始める。一方、帝国大学農科大学講師の本郷高徳は、「風土
の適さぬ地に、神宮林にふさわしい森厳崇高な森を造るのは不可能」と反論。しかし、曲
折の末に造営が決定すると本郷は、取材をする亮一に〝永遠に続く杜〟造りへの覚悟を
語った。やがて亮一も、一連の取材で芽生えたあるテーマに向き合うことに…。
『作者介紹』
朝井 まかて (アサイ マカテ)
1959年、大阪生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年、『実さえ花さえ』(のち『花競べ』に改題)で第3回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞して作家デビュー。2014年、『恋歌』で第150回直木賞、『阿蘭陀西鶴』で第31回織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
献木十万本、勤労奉仕のべ十一万人、完成は──百五十年後。
いざ造らん、永遠につづく森を──
明治天皇崩御直後、東京から巻き起こった神宮造営の巨大なうねり。
日本人は何を思い、かくも壮大な事業に挑んだのか?
直木賞作家が、明治神宮創建に迫る書下ろし入魂作!
「ただ、かくなる上は、己が為すべきことを全うするだけです」
明治四十五年七月、天皇重体の情報を掴んだ東都タイムスの瀬尾亮一は、宮中の大事
が初めて庶民の耳目に晒される状況に記者魂を揺さぶられる。快復を願う万余の人々が
宮城前に額ずく中、天皇は崩御。直後、渋沢栄一ら東京の政財界人が「御霊を祀る神宮
を帝都に創建すべし」と動き始める。一方、帝国大学農科大学講師の本郷高徳は、「風土
の適さぬ地に、神宮林にふさわしい森厳崇高な森を造るのは不可能」と反論。しかし、曲
折の末に造営が決定すると本郷は、取材をする亮一に〝永遠に続く杜〟造りへの覚悟を
語った。やがて亮一も、一連の取材で芽生えたあるテーマに向き合うことに…。
『作者介紹』
朝井 まかて (アサイ マカテ)
1959年、大阪生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年、『実さえ花さえ』(のち『花競べ』に改題)で第3回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞して作家デビュー。2014年、『恋歌』で第150回直木賞、『阿蘭陀西鶴』で第31回織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)