何事も結末を迎えて初めて完成に至るわけで、生きているかぎり、制作しているかぎり、「未完」という「生々しい」状態にある。「未完」をキーワードに横尾ワールドを捉えてみると、さまざまなスタイルが同時に混在する稀な存在であることに気付く。そして、芸術の「生」の力を体感させてくれる。