秘められていた北欧モダニズムの世界。
ル・コルビュジエやミース・ファンデル・ローエと同時代を生きた北欧の近代建築の巨匠エーリック・グンナール・アスプルンド。本書は、20世紀初頭に建築・芸術の様式がさまざまに移り変わったスウェーデンにおいて、近代という課題に自身の回答を出し続けながらも、スウェーデンらしさをどのように表現するかということを生涯模索した建築家の活動を、写真・図面・ドローイングなどの資料と共に紹介する一冊です。過去を捨て去り、近代にまい進した西欧に対し、伝統を踏襲しつつも新しい時代の精神を反映させたアスプルンドの建築は、どの作品にも心地よい空間が実現しており、時代を超えた根源的な人間への深い洞察が込められた建築表現にあふれています。特に、彼が生涯にわたって設計を行った、「森の火葬場」(ユネスコの世界遺産)は息子の死によるアスプルンドの死生観が表れた作品であり、人間の情緒や心理に根ざし、人と環境と建築のかかわりを表現した傑作です。本書には、そのほかにも「ストックホルム市立図書館」「スカンディア・シネマ」「イェーテボリ裁判所」「国立バクテリア研究所」や、これまであまり紹介されてこなかった「スネルマン邸」「夏の家」など、住宅を含めた主要11作品の鮮やかな写真を収めています。
写真はアスプルンドの作品を20年余りにもわたり撮り続けてきた建築写真家、吉村行雄によるもので、アスプルンドがこだわったランドスケープからディテールの数々までをくまなく収めています。またアスプルンドの研究家、川島洋一によるテクストが建築家アスプルンドの生涯と作品の関係を浮かび上がらせます。さらにアスプルンド財団、ストックホルム建築博物館所蔵の貴重な図面・ドローイングを収録し、アスプルンドが設計過程で何を考え、つくろうとしたかを手の跡からも考察しています。
ル・コルビュジエやミース・ファンデル・ローエと同時代を生きた北欧の近代建築の巨匠エーリック・グンナール・アスプルンド。本書は、20世紀初頭に建築・芸術の様式がさまざまに移り変わったスウェーデンにおいて、近代という課題に自身の回答を出し続けながらも、スウェーデンらしさをどのように表現するかということを生涯模索した建築家の活動を、写真・図面・ドローイングなどの資料と共に紹介する一冊です。過去を捨て去り、近代にまい進した西欧に対し、伝統を踏襲しつつも新しい時代の精神を反映させたアスプルンドの建築は、どの作品にも心地よい空間が実現しており、時代を超えた根源的な人間への深い洞察が込められた建築表現にあふれています。特に、彼が生涯にわたって設計を行った、「森の火葬場」(ユネスコの世界遺産)は息子の死によるアスプルンドの死生観が表れた作品であり、人間の情緒や心理に根ざし、人と環境と建築のかかわりを表現した傑作です。本書には、そのほかにも「ストックホルム市立図書館」「スカンディア・シネマ」「イェーテボリ裁判所」「国立バクテリア研究所」や、これまであまり紹介されてこなかった「スネルマン邸」「夏の家」など、住宅を含めた主要11作品の鮮やかな写真を収めています。
写真はアスプルンドの作品を20年余りにもわたり撮り続けてきた建築写真家、吉村行雄によるもので、アスプルンドがこだわったランドスケープからディテールの数々までをくまなく収めています。またアスプルンドの研究家、川島洋一によるテクストが建築家アスプルンドの生涯と作品の関係を浮かび上がらせます。さらにアスプルンド財団、ストックホルム建築博物館所蔵の貴重な図面・ドローイングを収録し、アスプルンドが設計過程で何を考え、つくろうとしたかを手の跡からも考察しています。