名優と名画が織りなすもうひとつの美の世界。
十二世市川團十郎と大山忠作、五代目坂東玉三郎と室井東志生
―日本画と歌舞伎の美の交歓
歌舞伎座の新緞帳、横山大観の「霊峰飛鶴」初公開!
2023年は、歌舞伎座が新たな歌舞伎の殿堂として「第五期歌舞伎座」の再開場を叶えてから10年という節目の年を迎える。この記念すべき年に、歌舞伎座では舞台の緞帳も新装されることとなった。
本書では、松竹株式会社、株式会社歌舞伎座、株式会社川島織物セルコンの協力を得て、歌舞伎座での緞帳開きによるお披露目を前に、新装される緞帳から横山大観(第一緞帳)と東山魁夷(第四緞帳)を紹介。
日本の伝統文化の発信拠点として、現代に守り継がれた歌舞伎の殿堂にふさわしく、安田靫彦、山口蓬春、平山郁夫など時代を象徴する日本画家が手掛けてきた歌舞伎座の緞帳は、歌舞伎と日本画の戦後の歩みと発展を知るうえで、極めて重要なテーマ。その緞帳を一堂に見ることができるのは、本書の目玉。
さらに、十一世市川團十郎と前田青邨、六世中村歌右衛門と橋本明治、十二世市川團十郎と平山郁夫、十二世市川團十郎と大山忠作、坂東玉三郎と室井東志生など、名優たちがどのように日本画家たちと交流してきたか、その親交も紹介。
歌舞伎座、明治座、両劇場を彩る珠玉の名品コレクションはじめ、歌舞伎役者と日本画家との交流から生まれた名画。日本が誇る歌舞伎の伝統を支えた革新的な日本画の精華を堪能することができる。
本書は2023年1月28日から3月12日まで、市川市東山魁夷記念館で開催される展覧会の公式図録兼書籍。