人に迷惑かけない老後を
送るためには、
どう生きればいい?
老親の面倒を見てきてた桐子は、
気づけばたったひとり、
76歳になっていた。
両親をおくり、
わずかな年金と清掃のパートで
細々と暮らしているが、貯金はない。
同居していた親友のトモは病気で
先に逝ってしまった。
唯一の家族であり親友だったのに……。
このままだと
孤独死して人に迷惑をかけてしまう。
絶望を抱えながら過ごしていたある日、
テレビで驚きの映像が目に入る。
収容された高齢受刑者が、
刑務所で介護されている姿を。
これだ! 光明を見出した桐子は、
「長く刑務所に入っていられる犯罪」
を模索し始める。