激しく傷ついた日本で、青年に転機が訪れる
大正12年9月1日。関東一円を襲った大地震--
「摂政」となって間もない裕仁(ひろひと)青年を取り巻く状況は
急速に変わりつつあった。
そして、閉塞した世相の矛先は
二十歳を過ぎたばかりの青年に襲いかかる…!!
先が見えない震災からの復興、誰もが予期せぬ暗殺未遂、
そして--婚礼。
乱高下する時代を生きたひとりの人間の人生が、ここにある。
【編集担当からのおすすめ情報】
父・大正天皇を助ける摂政として、
そしていずれ君主になる者として--
誰に対しても弱音を吐かず、常に冷静に振る舞い
自らを律し続ける裕仁青年。
時に実母や兄弟との溝すら感じさせながらも
孤独な道をひとり進んでゆく青年にとって、
婚約者・良子(ながこ)は、
かけがえのない"伴走者"たり得るのか…?
多重構造の人間ドラマが複雑に絡み合う、必読の最新刊です。