「助けてやってもいいぜ? その代わり、お前の“精”を喰わせろ」売れない小説家の鞍羽蘇芳(くらは・すおう)は、ピンチを助けてくれた謎の老人から、「しばらく不在にする間、この家の留守を守ってくれないか」と頼まれる。人里離れた古い日本家屋のその家ならば、きっといい新作が書けるに違いない! 大喜びで快諾する蘇芳に、老人は「奥の蔵には入るな」とだけ言い残して姿を消した。ある雷雨の夜、その蔵から物音が聞こえる...