「あなたに出会って、私は初めて“恋”を知りました」お見合い結婚で良家・財前家に嫁いだ八重子は幸せな結婚をしたと思っていた。しかし旦那の常軌を逸した初夜での営みを境に、彼に強い恐怖心を抱いてしまう。そんな八重子が唯一心穏やかに過ごせるのは、財前家に下宿している書生・昴とのささやかな会話のひと時だけだった。淡い恋心で惹かれ合う二人だったが“ある出来事”をきっかけに一途な想いは激しい狂愛へと変わっていき...