とある海辺の町に住む青年・将(すすむ)は、降りしきる雪の日に、どこからともなく現われた一人の女と出逢う。彼女の名は、雪(ゆき)――。働き者で器量良しの雪を嫁に迎えた将は幸せな日々を送っていた。しかし、家の前で不審な男を見かけた日から、雪への疑念が生まれ…?「私はただずっと添い遂げられる男性を探しているだけなのに」――――愛を求めてさまよい、さすらう女をめぐる、不思議な物語。